住宅改修のチェックポイント

貴方は以下のような住宅改修を考えていませんか?介護保険制度における住宅改修の目的は、ご利用者の自立を高め、介護される方の負担を軽くすることにあります。ところが、考え方を誤るとよい結果を生むはずの改修が、かえって自立を妨げるケースも起こりがち。今一度チェックしてみてください。良い住環境の実現をめざしていきましょう。


手すりでも付けようのチェック
手すりは住宅改修の基本です。ただし、簡単にできるからという理由で「手すりしか付けない」という考え方をしていませんか? 生活上の問題は手すりの他にもある場合が多く、むしろ手すり以外の問題のほうが解決されるべき問題である場合が多いようです。すべりやすい床や段差解消など一緒に検討しましょう


助成金20万円でできるのチェック
  住宅改修は生活上の問題を住環境の面から解決する手段です。20万円で何ができるのかという発想ではなく、生活上の課題を解決するために何が必要なのかから発想するのが本来です。経費がいくらかかるのかは2次的な問題であり、住空間は安ければ良いというものではありません。生活を考えの中心に据えて取り組みましょう。


介護保険利用の制約のチェック
  支払い対象となる工事は5項目と付帯工事に限定されています。しかし、決してこれ以外の工事を否定しているわけではありません。20万円という限度額をベースの金額と考えれば、対象部分で20万円を超える場合が多いでしょうし、新築時に配慮された住宅でないならこれだけで満足できる住環境には改善できないでしょう。もちろん、給付金額が増額され、制約が取り除かれることが望ましいですが、制約があるから住宅改修が計画できないということは無いでしょう。要は自ら制限を設けない態度です。


目的と手段の履き違えのチェック
住宅改修は自立した生活を目指す手段です。住宅改修を行うことが目的ではありません。なにを目指して住宅改修をしようとしているのか、目的を見失わないようにしましょう。目的があいまいだと計画者がみずから制限を設けてしまうことにもつながります。


腰掛け便座を置くだけのチェック
購入給付される簡易便座は和式便器にかぶせるだけで腰掛式の便器に改修することができます。和式と洋式では身体の向きが反対になるため、腰掛便座では身体の後ろに空間があき、前には壁が迫る場合が多くなります。足腰が弱った人では頭を前に傾けることで重心が足にかかり、立ち座りが容易になりますが、身体の前に空間が確保できないと前傾姿勢をとれません。また、簡易便座では器具の形状から、かかとを引く空間も確保されない場合が多く、立ち上がりを難しくします。したがって、腰掛式になったからといって、立ち座りが容易な便器には、必ずしもならないということです。
同じ理由で、和式の便器を洋式便器に交換しただけではスペースが十分に確保できない場合があります。壁の撤去は介護保険では給付されませんが、給付の範囲内だけで考えると、せっかくの工事が有用でなくなるかも知れません。


段差解消の落とし穴のチェック
段差の解消は介護保険の住宅改修でも対象にあげられています。簡単な解決方法としては斜めの坂(スロープ)に変えてしまう方法があります。しかし、歩行が困難な人では、多くの場合、傾斜路になることは改善にならず、かえって歩行が難しくなります。一段の高さを小さくし、手すりを設置するほうが賢明です。
特に浴室洗い場の段差解消は浴槽の縁の高さに影響を与えます。段差解消の結果、浴槽への出入りが大変になる場合も多いので十分な注意が必要です。

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